佐渡編に入ってしばらくした頃、昔からお世話になってる編集さんに「これは『惑星ソラリス』のイメージなの?」と訊かれ、その映画は有名だけどまだ観てなくて、「いや違います」と言いながら、そういえば実はひとつの映画が頭にぼんやりあるなあと思いました。
子供の頃うちではテレビの洋画ロードショーがよく観られていて(水曜、金曜、日曜とかの)、だもんで大人が観てる中なんとなく観たものもあって、途中から観たとか部分だけ観たとか、つまりすごく面白かったけどなんというタイトルか認識してないものがいくつもあったわけです。きっと皆さんにもあると思います。
大人になってからも時々思い出しては「あの映画面白かったな、でもなんの映画かわからないな…」となって、当時は調べるすべもなく、というか積極的に探そうともしてなくて更に大人になってしまってました。
「『ソラリス』? 」と言われたことで、じゃあちょっと検索してみるか多分わからないと思うけど…と記憶にあるワードを打ち込んでみた。
「映画 宇宙ステーション 植物 一人 …」
もうこれだけではいはいあれねとわかるかたがいらっしゃると思う。そうですあっさり判明しました。
『サイレント・ランニング』
アメリカ70年代初頭のカルトな名作SF映画でした。TSUTAYAにあったので観ました。そうそうこれこれ。なんて便利な時代だ(今頃か)。
いやもっと早く調べたらよかったじゃん、とか思うけど、このあやふやな思い出がいい感じだったんです。
昔は吹き替えで観てて、主人公の声が中田浩二さんで、大大大好きで(カムイとかサンダーバードのスコットとか宗方コーチ)、だから印象深かったのもあったけどそれはDVDに入ってなくて残念でした。
今観るとロボットがなかなか強烈で、でもあんまりそれは記憶になかったんだけど…でもお掃除ロボットが出て来たのはそのイメージがあったのかもしれない。心の奥深くにぼんやり(はっきりとはまた違う)染み付いてる映画やアニメや漫画や小説ってありますよね。
未鑑賞のかたで見かけることがありましたらぜひ観てみてください。
『惑星ソラリス』もそのあと観ました。旧ソ連の映画。時間の使い方がすごかった。こないだの『ツインピークス』もすごかったけど。時間の描き方でSFっぽさとか逆に日常っぽさとか異様な緊張感とか出るんだなと改めて思いました。