■アニメ「7SEEDS」のこといろいろ

こんにちは。毎日暑いですがお元気ですか? 熱中症などにはくれぐれもお気をつけください。


アニメ「7seeds」が配信開始されてひと月あまり経ちました。観てくださった皆様、ありがとうございます!
12話一気配信に驚かれませんでしたか? わたしは最初聞いた時結構びっくりしました。だって作るの大変…(週一で作るのも大変だけど)。でも観る方としては嬉しいなあ(わりと海外ドラマとか一気見をよくする方です)。Netflixはそういうシステムなんですね。


なので一気に観たり、ゆっくり観たり、二周目に行ったり、部分的に観返したり、いろんな楽しみ方をしていただいてるみたいで、原作者として幸せの極みです。
感想はいろいろお聞きしていて、こんなに原作を愛してくださってるかたがいらっしゃったのかと嬉しくなったり、原作をご存じないかたが面白がってくださってるのもまた嬉しかったり、アニメを観てから原作を読んでくださったかたがたにも感謝したり。
世界を広げていただいてありがたく思ってます。

アニメの全体の構成とか配分の決定とか、つまりどこを省いてどこを大きく扱う、キャラの誰をメインにして誰が割を食う、とかいうあたりは完全にお任せしました。
アニメにはアニメの事情があったり、見せ方があったり、視聴者のかたは漫画の読者のかたとはまた違う見方をされるのだろうというのもあって、素人の自分はアニメのプロの皆さんにお任せするのが一番良かろうと思ったからです。


漫画の順番通りにはできない(突然知らないキャラの子供時代なんかが始まったらわけわからなくなるだろうから)というのも最初にご説明いただいたので、納得してそこらへんも全部お任せしました。
その上で上がってきた脚本や絵コンテは見させていただいてます。

尺の都合で入らなかったことも多いですが、アニメ用に大幅なストーリー改変とかはしないでいてくださったので(オリジナルキャラが出たり、生きてるはずの人が死んだり)、そこはとても感謝しております。

アニメ単体として見た時の良し悪しとしてはどうなのかわかりませんが、ストーリーやキャラクターを大事に扱ってくださったのだと思います。

だってね、ここだけの話、ずいぶん前に別件でとあるメディア化の話が一瞬あった時(すぐなくなっちゃったけど)、いただいたプロットを見たところ、安居が他のチームを皆殺しに(!)する話だったから仰天しました。ナツと蟬丸なんか仲良く撃ち殺されて早々に転がってたもん。いやびっくりしました。今となってはちょっと観てみたかった気もするけど。
まだ安居がどういう風に皆と関わっていくかさほど描いてない時点でいただいたお話でした。
すっごい悪役になりそうに見えたんだろうな。


でも(こんなことバラしてますけどゴメン)当時はお話をいただけただけで天にも昇るほど嬉しかったんです。誰かが見てくれてて評価してくれてると思えることは漫画家として本当に嬉しいんです。
いやまじで、ほんとに誰か見てくれてるんだろうか、って心細く思うことがあるので。

そんなこんなで原作があるものでもどういう風に料理するか、どう再構築するか、そこにはいろんな考え方があるんだなあと思いました。その時の流行りとかもあるんだろうし。原作のどの部分が必要とされて声をかけていただいたのかはその時々によるというか、スタッフのかたの思惑次第というか。それにはこちらの意図やテーマは関係なかったりする場合もある。


そういう意味でもアニメ「7seeds」はそのまま作っていただけた幸運な作品だと思います。

さらに連載も終わってからだったから気持ちも楽というか、原作がまだ掲載途中の場合は、原作の展開とは違うものにしてほしいとお願いする場合もあると聞きます。先に同じラストとか描かれたら困るもんね。そこは確かに。

今回のアニメは海外のこともかなり見据えてる感じで、なのでこちらにはわからない難しい判断や選択基準があったんだと思います。だから日本特有の季語とかの話題は入ってないわけです。

漫画はある意味一人でも画材さえあれば描けるし、出来不出来の責任も自分だけが取ればいいんだけど、アニメはたくさんのスタッフのかたが大変な労力をかけて、膨大な時間を使って、お金もかけて、その中で最善、最高のものを作り出していかなきゃならないわけで。その責任は多くの人の肩にかかる。

それこそたくさんの選択をして。切り捨てる苦悩もあって。きっとすごい情熱で。しかも全員絶対期限内に上げなきゃいけない。

想像するだに大変な作業、そして見事なチームワークだ。
そういうものに原作として選んでいただけたことに感謝しかありません。

わたしもアニメで育った人間です。自分の心の何割かはアニメで培われました。誰もが憧れる素晴らしいお仕事だと思う。
アニメスタッフの皆さんに心からの感謝と全力の応援を!

そしてなによりそれを観てくださる皆様に、心より御礼を、ありがとうございます!
ぜひ楽しんでください!

……つづく